肥後銀行本店の内装・外装ガラス工事の事例

#Project03

肥後銀行 本店

建物名称 :
株式会社 肥後銀行 本店
建物分類 :
事業用建物
所在地 :
熊本県熊本市中央区
プロジェクト内容 :
新設工事に伴うガラス内装・外装ガラス工事
工期 :
2014年8月 ー 2015年2月
開業 :
2015年5月

Project Team

  • 徳丸 謙彰
    Kensho Tokumaru
    プロジェクトリーダー
熊本初となるダブルスキン構造、
困難なオペレーションも事前作業調整で解決へ。

第1章

熊本発のダブルスキン構造


ビルに併設された大型タワークレーンによって吊るされた500kgもある巨大な一枚板の壁面ガラスが風の煽りを受けて、ぐら〜、ぐら〜と揺れている。
イヤホンマイクからクレーンのオペレーターに細かく指示を飛ばしながら、地上30mの不安定な足場の上で、現場作業員たちは大型ガラスを支えていた。

旧肥後銀行本店ビルは老朽化が進み、創立90周年を迎えるにあたり、熊本における金融機関競争の拠点となることを念頭に2013年に建て替え工事がスタートした。

  • 内装
  • 外装
  • 内装

「自然との共生、環境との調和」が基本テーマであり、コンセプトは街につながり、地域の方にとって親しみやすく、かつ歴史と文化を表現するデザインだった。

銀行のメイン玄関となる面には、熊本城の「武者返し」と「棚田」をモチーフに添えられた。

街と繋がる、溶け込むデザインには銀行の東と西側の両面をガラスにすることによって、建物の圧迫感を消し、街に馴染むような設計になっている。

そしてその壁面ガラスはダブルスキン構造という特殊な工法が採用された。

ダブルスキン構造は近年大型商業ビルで導入が進んでいる施工方法で、2枚のガラスの間にブラインドを設置して日射遮蔽を行い、ガラスの間で暖められた空気は、夏季は暖気の浮力を利用した自然換気で排出し、冬季は空調として活用し暖房エネルギーを軽減するため、環境に配慮された建物に使われる。

九州でいえば、九州国立博物館が唯一導入されていたが、施工の難易度が高く、九州で対応できる会社は数えるほどしかない。熊本の導入事例はこれが初めてだった。

「自然との共生、環境との調和」
東 雄貴

私はダブルスキン工法の経験が無く、少し不安でしたね。課長の徳丸は東京でダブルスキン構造の案件をこなしていたので、徳丸が頼りでした。

このプロジェクトの現場担当の東は当時の思いを振り返った。

徳丸の経験があったので、今回のプロジェクトを受注することができたのだ。

第2章

立ちはだかる問題


プロジェクトを進めるにあたり、問題は2つあった。
今回、清永が担当すガラス工事が進まないと後続の工事ができないので、どうしても納期を遅らせることはできない。しかし現場スタッフは初めての工事で、かつ屋外作業なので天候にも左右されるため、プロジェクトの進行に遅れが出る懸念があったのだ。

そこで徳丸は、作業がスムーズに進むように現場スタッフを自社だけでなく、他社にも協力を募った。

清永の強いところは自社で優秀な施工職人を抱えている他にも長年の付き合いの中で、阿吽の呼吸で作業を進めることができる協力会社があるので、他の会社では受けられない規模のプロジェクトを受注できるのだ。

また徳丸は一緒にプロジェクトを進めている別の業者やゼネコンとコミュニケーションを密に取り、クレーンの作業手順の調整を進めることで、納期の段取りを事前につけていた。

立ちはだかる問題

1枚500kgある大型ガラスは少しの風でも、ガラスの面が広いので、大きな影響を受ける。現場では、数cm数mmの調整を指示作業員がクレーンのオペレーターへ伝えている。

現場スタッフは10人掛かりで上からおりてくるガラスを支えつつ、ガラスが少し下がるたびに足場を一段下がり、また支えるという作業を繰り返しながら、ガラスを設置していった。

1枚500kgある大型ガラス

ガラスは他の建材と違って扱いが難しい。ガラスの繊細さが故に、ここまでいったらガラスに負担がかかる、ここまでは大丈夫という感覚がないと作業がスムーズにできないので、誰でもすぐにできる現場ではないのだ。

第3章

作業へのこだわり


徳丸  謙彰

作業の質に関しては当たり前にこなす、その上でスピードと安全性、そして他社への配慮ができて初めて腕の良いプロジェクトリーダーだと思っています。そのために毎日知恵を絞って、数多の選択肢から最良の判断ができるようパズルを解くようにプロジェクトの最適解を探しています。

プロジェクトは当初懸念されていた問題をクリアし、スケジュール通りに次の業者へとバトンタッチができた。
2015年5月新しい肥後銀行本店は業務を開始した。

この目の前に植えているイチョウは夏に鮮やかな青色の表情をみせてくれます。それから11月くらいになると今度は黄色に輝いて本当に綺麗なんですよ。季節の移り変わりをこのガラス越しに見るのが楽しみになっています。

肥後銀行本店の担当者はガラスの向こう側に視線を送りながらこう語ってくれた。

街の景観に調和したダブルスキン構造の大型ガラスは今日も季節の表情を銀行のスタッフやお客様に伝えている。

#Project03

肥後銀行 本店

肥後銀行 本店